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【米国経済】アメリカ経済最大のリスクはマーケットである件

ECONOMY
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米国経済のメインエンジンである個人消費は、雇用者数の増加との相互作用によって拡大が続く公算が大きい。

ということは、米国経済にとっての最大のリスクは、こうした内需の自律的拡大を阻害する外部要因にある。すなわち、金融市場の混乱海外経済の悪化が米国経済にとっての最大のリスクとなる。


個人消費の下振れリスクとしての株価下落

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個人消費の動向を左右する最大の決定要素は、所得環境だ。そして、アメリカの個人消費に大きな影響を与えるもう一つの要因として株価の動向が挙げられる。

個人の保有資産における株式の割合が高いアメリカでは、株価の変動が資産効果を通じて個人消費に影響を与えるほか、実際に株式を保有しない個人に対しても消費者マインドを経由して個人消費に影響を与える。

世界の投資家の投資対象となっているアメリカ株は、海外の株式相場の動向からも影響を受ける。また、株価の決定要因の一つである企業収益に関しても、企業の海外進出が進んだため、米国経済は海外経済の影響を受ける。

つまり、海外発のショックなどによってアメリカ経済が動揺し、個人消費に負の影響を与えることになる。実際、中国発の株価の急落が飛び火する形でアメリカの株価も大きく下落し、個人消費も一時的に減速した。

家計のバランスシートの状況をみると、金融危機以降の調整を経て家計負債の水準は過去のトレンドに比べて低位にあり、健全な状態と言える。このため、仮に株価が下落したとしても、金融危機直後のように家計バランスシートの調整が長期に及ぶリスクは小さくなっている。

しかし、株価の下落が急速であったり、混乱が長引いたりすれば、個人消費の減少が企業業績を悪化させ、さらなる株価下落を招くという事態になりかねない。油断は禁物だ。いつブラックスワンが表れるか慎重に予測していかなければならない。


海外経済の悪化は同時にドル高を引き起こす

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貿易相手である海外経済の減速は輸出の減少を通じて米国経済を押し下げる。しかし、それだけでなく、海外経済の減速懸念が高まる局面では、安全資産としてドルが選好される傾向が強い。ドル高の進行は米国経済を下押しする要因になる。

実際、14年半ばからの急速なドル高傾向は米国経済にとって重しになっていた。ドル高によって輸出は減少。加えて、相対的に安価な輸入品が増加し、米国の製造業は苦戦を強いられることに。さらに、海外に進出している企業にとっては、海外子会社の収益を目減りさせ、連結的に米国企業の収益は一層下がった。

金融危機後の企業マインドをみてみると、特に為替レートの影響を受けやすい製造業のマインドが悪化していた。英国のEUからの離脱(Brexit)決定は、企業向けアンケートによると、およそ半数が米国経済の為替レート経由での影響を懸念していた。

ドル高は製造業の収益や景況感を下押しするものの、それがすぐさま景気後退につながるわけではない。しかし、欧州や日本でさらなる金融緩和が期待されると反対に、米国は金融引き締めに向かっており、金融政策の方向性の違いによる潜在的なドル高圧力が予測される。

海外経済の減速リスクが高まる中、米国経済は相対的な堅調さが見込まれており、何かのきっかけでドル高が急速に進むリスクには注意が必要。

 

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